「100円のコーラを1000円で売る方法」
なかなかインパクトのあるタイトルなので書名を知っている人は多いのではないでしょうか?
一言で言うと何についての本か?
新規事業の企画やマーケティングについての思考法をストーリー仕立てでわかりやすく解説してくれる本。
おすすめしたい人
・新規事業の企画、マーケティングの仕事に初めて取り組むときに、進め方の具体的なイメージを持ちたい人
おすすめしない人
・すでに事業企画のフレームワークやマーケティング理論を勉強していて、ある程度体系的に理解できている人
なぜ読んだのか?
一昔前にベストセラーとして注目されていたときに読まなかった本が、たまたま図書館に並んでいたので読んでみました。新しい知識の獲得というよりは、これまで経験してきたことのおさらいという感じで1時間くらいでさらっと読みました。
ポイントまとめ
・顧客視点
事業の根本的な視点は顧客。どんな顧客に価値を提供するのか。その顧客は何に困っていて、どうすれば喜んでお金を払ってくれるのか?そんな人が世界にどれくらいいるのか?
・顧客満足のメカニズム
「顧客満足度=顧客に提供した価値ー顧客の期待値」
・マーケットリーダー理論
マーケットリーダーは価格もリードする力を持っている。マーケットリーダーと同じ価値を低価格で提供する戦略は成立しない。マーケットリーダーに同じ戦略を取られたときに、利益率の低い方が勝ち残ることはできないから。
・バリューセリングとプロダクトセリング
プロダクト自体に付加価値をつけて提供するのがバリューセリング。顧客が求める体験を含めて提供することでプロダクト単体よりずっと大きな価値を提供できる。
・イノベーター理論とキャズム理論
新製品は売れない。全体の15%にあたるイノベーター、アーリーアダプターに狙いを絞って価値提供していく。
目次はこのようになっています。
目次
1 アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか?―事業の定義
2 「お客さんの言いなりの商品」は売れない?―顧客絶対主義の落とし穴
3 顧客の要望に100%応えても0点―顧客満足のメカニズム
4 値引きの作法―マーケットチャレンジャーとマーケットリーダーの戦略
5 キシリトールガムがヒットした理由―バリュープロポジションとブルーオーシャン戦略
6 スキンケア商品を売り込まないエステサロン―競争優位に立つためのポジショニング
7 商品を自社で売る必要はない―チャネル戦略とWin‐Winの実現
8 100円のコーラを1000円で売る方法―値引きの怖さとバリューセリング
9 なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか―コミュニケーションの戦略的一貫性
10 新商品は必ず売れない?―イノベーター理論とキャズム理論
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