ゲーム理論という言葉自体は以前から知っていましたが、それが具体的にどんなもので、どんな時に使えるのかまでわかっていませんでした。
入門編の本を2冊読んで理解したことを整理しておきます。
ちなみに読んだ本はこちら
ゲーム理論とは
ビジネス等の様々なシチュエーションをそれぞれの思惑と選択肢を持つ参加者によるゲームに見立てて、目的を達成するために取るべき選択肢を明らかにするフレームワーク
という理解をしています。もうちょっとシンプルに言いたいものです。
例えばこんなとき。
- 競合企業に打ち勝つために最適なマーケティング戦略を立案したい
- 社内の重要な会議で、関係部署がどんな出方をするか想定しておきたい
- クライアント企業との条件交渉を双方にとってベストな形にまとめたい
ゲーム理論の考え方が必要になる象徴的なエピソードとしは「囚人のジレンマ」というものが挙げられます。
【状況】
共犯と思われる2人が逮捕された。双方間でコミュニケーションが取れない状況で検察から提案があった。
①2人とも自白すれば懲役3年
②片方が自白して片方が自白しなければ、自白しなかった方のみが懲役5年
③2人とも自白しなければ懲役1年
この状況においては、2人が協力関係にあれば③の選択肢を取ることができます。しかし、双方間のコミュニケーションが取れない状況にある中で相手方が自白してしまえば、自分だけ懲役5年になる。そのリスクを取れない場合、2人ともが自白して懲役3年となってしまいます。
ここで「パレート最適」と「ナッシュ均衡」という言葉が出てきます。
パレート最適は、全体の利益が最適される状態。つまり③の選択をして全体の懲役が2年になることです。
しかし、上にあるようなリスクを回避しようとする個人の合理的な判断によって①の選択が行われ全体の懲役は6年になってしまいます。これがナッシュ均衡です。
このように参加者が協力し合わない状況は「非協力ゲーム」、逆に参加者が協力し合う状況を「協力ゲーム」と言います。非協力ゲームにある状況をいかに協力ゲームに持ち込むかがポイントです。
関係者の思惑と、それによって得られる利益を可視化して、どの選択肢が最適なのか、協力ゲームに持ち込むことでより大きな利益を得る選択肢はないのかを考えていく。それがゲーム理論を活用をするということでしょうか。
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