高知県に移住して10ヶ月が立ちました。振り返りもかねて、地方でのキャリアについて思うところを書いてみます。
目次
地方に移住してキャリアアップできるのか?
結論から言うと、1つの組織内での昇給や昇進という意味でのキャリアアップは都会ほどは望めません。一方で、地方には地方らしいキャリアの築き方があると感じています。
順を追って説明して行くために、まずは都市と地方でのキャリアアップの考え方の違いから。
都市型のキャリアアップというのは、あえて簡単に言うと
・給料が上がる
・組織内での職位が上がる
ということです。大きな組織をピラミッドに見立てて、「ピラミッド型」のキャリアアップと呼びたいと思います。同じ組織の中でスキルを付けたり仕事の成果を出して行く中でピラミッドの上に行く。上に行けば行くほど給料も職位も上がる。ピラミッドAからピラミッドBのより高い位置への移動というキャリアアップも可能です。
ピラミッド型のキャリア
では、この都市型のキャリアアップが地方でもありえるのか。前提として何をもって「地方」とするのかという話がありますが、東京や大阪のような大都市圏以外を全て地方としても話はずれないと思います。
上のようにピラミッド構造で考えるとわかりやすいですが、地方にはそもそも高いピラミッドが多くないし、人の出入りも少ないので都市型のキャリアアップは期待できないことがわかります。
地方はキャリアを築いて行く場所として魅力はないのか?
1つの組織にのみ所属して働くという前提を壊せば、地方らしいキャリアの築き方があると思っています。具体的には、本業を持ちつつ、複業などの形で他プロジェクトにも関わる働き方です。これを「ネットワーク型」のキャリアアップと呼びたいと思います。
ネットワーク型のキャリア
たとえばもしあなたが、東京のIT企業でWebマーケティングの仕事をしていたとしましょう。そのスキルを身につけた状態で地方の企業で働くと、たぶんその会社の中でも珍しいスキルを持っている人材として重宝されます。重宝されるということは、自分よりスキルの高い人が周りにいないということを指しています。ここで満足してしまうと、それ以上のスキルアップは望めずスキルの切り売り状態に陥ってしまいます。スキルは陳腐化して行くので、長い目で見るとキャリアの選択肢を狭めていることになりますね。
ここで目線を組織外に向けることができれば話は違ってきます。地方のいいところは、コミュニティが小さいので地域のキーマン、地域で何か新しいことを仕掛けている優秀な人とつながることは割と簡単にできてしまうところです。
そんな人の仲間になって、普段の仕事とは毛色の違ったプロジェクトに関わることで、人脈や経験の幅を広げスキルを高めることができます。ビジネス的なプロジェクトであれば収入アップにつながるかもしれません。
社外のプロジェクトに関わることで驚くほど早く多くの人とつながり、それが本業の成果につながるということも多々あります。こうやって、本業を持ちつつ組織外のネットワークの中で経験の幅を広げて行くネットワーク型のキャリアアップは地方ならではでしょう。
ピラミッド型とネットワーク型どちらがいいのか?
これは完全に個人の価値観によるものですが、僕としてはいま現在実践しているようにネットワーク型のキャリアの方がフィットしますね。変化の早い世の中なので、ビジネスやテクノロジーのトレンドが刻々と変化します。その時一番おもしろいことに首を突っ込み続けるためには、ネットワーク型のキャリアの方が良いというのが1つ大きなポイントです。
このような考えのもと最近高知でやっていることについても、また改めて書いてみたいと思います。
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