ケープタウンで100万円の詐欺にあう | ATMを使った詐欺に注意

ケープタウンATM

南アフリカ周辺国を周って、日本帰国前に立ち寄った南アフリカ共和国。そのケープタウンでATM詐欺にあってしまいました。その被害額100万円以上。

冷静に状況を見れば不自然なことに気づく手口なのですが、日本人含め外国人観光客の被害が後を絶たないと言います。ここではその手口と、被害にあわないための対策を紹介します。

起きたこと

「通りが封鎖されている」と呼び止められる

友人と2人で南アフリカ共和国のケープタウンを訪れていたときのことです。

ホテルに向かって歩いていると、交差点である男性が声をかけてきました。

「この先のブロックは映画撮影の関係で通行が制限されている。通り抜けるにはチケットが必要だ」

普通に考えたらこの時点で怪しくて、無視して通り過ぎるところです。ただ何の偶然か、同日の午前中にこんなことがありました。

通りを歩いていると男性に呼び止められ、TV番組撮影をしているから通りの向かいに渡って欲しいと。そんなはずはないと思って直進しようとすると強く呼び止められる。そして実際にTV番組の撮影が行われていたということがありました。

そんなことがあったので、「ああまたか」と思いつつ、とりあえずは男性の指示に従って通りの向かいのもう一人の男性のところに行きます。

ATM前に案内される

その男性に案内されていったのが、商業ビル1FのATMコーナー。

ケープタウンATM

いやいやATMじゃないかと思っていると、ATMが2台あったうちのもう一方を操作していた風の男性が

「この機械にクレジットカードを入れたらチケットが出てくるんだよ」

と教えてくれます。

他人同士っぽい2人が言うのだからそういうものか。日本から遠く離れた国ではATMが複合機みたいな機能でも持っているのかと感心しながらカードをATMに差し込みます。

過去の経験から、もしカードがATMから出てこなくなって紛失して不正利用されてもカード会社の補償の範囲内ということを知っていたので、ちょっと怪しいと思いつつATMにカードを入れること自体は抵抗なくやってしまいました。

暗証番号を入力せざるを得ない状況に

カードが吸い込まれたあと、普通なら何かしら電子音でも聞こえてくるものですが何の反応もなし。ATMからチケットは出てきません。返却ボタンを押してもカードも出てきません。どういうことかと男性に聞くと、

「暗証番号を押してキャンセルボタンを押せばカードが出てくるんだよ!!」

となぜかちょっとキレ気味に言われます。いやいやそんなはずはと思っていたら、先ほどATMを操作していた風の男性まで同じことを言います。

まあものは試しかという謎の心境になり、暗証番号を入れてキャンセルボタンを押します。

反応なし。

そうすると

「ボタンの押し方が甘いんだよ!!もっと強く」と。

ATMのボタンの反応が鈍くなっているのかと納得してしまい、何度か強めに暗証番号のボタンを押します。

反応なし。

この間に私の友人に対しては、ATMを操作していた風の男が銀行のキャッシュカードを見せながら、自分はこの銀行で働いているから信用してくださいねとアピールしてきたそうです。

そうこうしているうちに別の女性がやってきて、全く同じ「暗証番号を押してキャンセルを押してごらん」と言います。

「いやいや、なんか反応しないですよー」みたいなことを言いながら同じ操作を試しているといつの間にか男性2名とその女性がいなくなっていました。

そしてATM前でどうしようかと考えていると別の男性が登場。

「あいつらは悪いことをするやつだから信用しちゃダメだ!ATMのガードマンもグルだから相談しても無駄だよ。」

と言います。もう少し早く教えてくれても・・笑

この人が犯人グループの1人なのかどうかはわかりません。

ATMのガードマンもグルだと言われてしまうと、ATMにカードが吸い込まれてしまったという相談もできない。まあそもそも近くにいなかったんですが。

カードの利用停止手続き

カードがATMに挿さっている以上は不正利用はできないはずなので、ホテルに帰ってカードの利用停止をしようと考えました。

ホテルまでは歩いて10分の距離。急いで帰ってカード会社の紛失連絡窓口に電話してカードを利用停止してもらえば大丈夫なはず。

急いでホテルに帰ります。

ホテルに帰ってPCでカード会社の連絡先を調べて、ホテルの受付スタッフに事情を説明して電話を貸してもらいました。ただ窓口に電話するも自動音声案内中に通話が切れてしまう。

スカイプで通話クレジットを買って電話しようかなどと考えながら、ダメ元で自分のスマホ(Y!mobile)の海外ローミングをオンにしてみると南アフリカでは通話可能なことがわかりました。

急いでカード会社に電話をかけました。

自動音声案内の後にオペレーターに繋がり、本人確認のための質問をいくつか。

そのあとすぐにカード利用停止をしてもらいました。

そして一言。

「これ以上被害が出ることはありませんので、安心して帰国してください」

それってつまり、、、恐る恐るカード停止以前で不審な利用があったのか聞くと、

「8分前に18万円ほどキャッシング利用があります」

「暗証番号が入力されていますが、ご本人の利用ではないのですか?」

と。ことの経緯を簡単に説明すると、警察に行って被害届を受け取って帰国後にカード会社に連絡するように言われます。

やってしまった・・・

海外渡航65カ国目にして初めて詐欺被害にあいました。

男性に声をかけられてからここまで、30分程度の出来事です。

ATM前を離れた直後に何らかの方法でカードをATMから取り出し、暗証番号を使ってキャッシングしたということでしょう。

(この時点でカード会社に届いていた利用履歴が18万円分までだったようです。実際は120万円近く使われていました)

金額の話もありつつ、自分の判断ミスが重なったことがどうしても悔しい。。

なぜ、ATMに案内された時点で詐欺と気づけなかったのか。
なぜ、暗証番号を入れてしまったのか。
なぜ、ATM前でスマホの海外通話を試さなかったのか。
なぜ、現地の犯罪事情を調べて来なかったのか。(同じ手口の被害が頻発しているようです)

今回の件はカード会社の不正利用被害の補償対象になるだろうと思い、いろんな人のブログでの事例紹介やカード会社のサービス説明ページを調べました。だいたい書いてあることは同じです。

ユーザーの故意や過失によらない不正利用は補償対象
ただし、「暗証番号」が入力された場合は原則補償対象外

「暗証番号」が入力された場合は原則補償対象外

おぉ。。

これはまずいことになったと、「キャッシング 不正利用 暗証番号 補償」などと検索して、暗証番号を入力しても補償対象になったケースを探します。が、出てきません。

基本的には、「暗証番号が入力されていたので不正利用と断定できず、カード会社から全額の支払いを求められた」というものばかりです。

まだこの時は被害額18万円程度という認識だったので、なんとか平静を取り戻し、残り2日のケープタウン滞在を楽しむことに気持ちを切り替えました。旅の最後の方での出来事でよかった、キャッシングの限度額いっぱいまで使われなくてよかったとポジティブに考えることにしました。

返金に向けての対応

詐欺にあった後の対策に続く
ケープタウンで100万円のATM詐欺にあう | カード会社の補償を受けるためにしたこと

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